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2017-11-27

骨盤を矯正する新しいエクササイズ「ピルビスワーク」で骨と筋肉を調整しよう

エアロビ、ヨガ、ピラティスなど、体に良いと言われる運動にはいろいろな種類があります。体験してみると、どのエクササイズも身気持ち良いし、体が楽になるのは確か。だけど、どれもこれも「時間がない!」「めんどうくさい!」とリタイヤした経験を持っている方、けっこう多いのではないでしょうか?

そんな、時間のない人や、運動嫌いな人にも続けることのできるエクササイズを紹介します。

その名は「ピルビスワーク」。

初耳の人もいるかもしれませんが、実は、じわじわと人気になりつつあるエクササイズ方法です。

骨盤を意味する「ピルビス(Pelvis)」と、呼吸体操の実践を表す「ワーク(Work)」を組み合わせた造語で、全身の骨格と筋肉の調整をする「骨盤呼吸体操」のこと。今回は、1級ピルビスワーカー認定講師の長谷川佳奈子先生にお話を伺いました。

お会いしてびっくりしたのが、長谷川先生の美魔女ぶり。本当の年齢マイナス10歳は確実に、お若く見えます。しかも、スタイルもばっちり! これは大変なエクササイズなのだろうな…とちょっとビビっていましたいが、実際に体験させていただくと、静かな動きでじんわり汗をかく程度。しかも、たった40分のエクサイズで、身長が3センチは伸びた気分です。

長谷川先生のレッスンを月に2回続けている48歳の女性は

「腰痛がひどかったのですが、ピルビスを始めてから楽になりました。それに、いつも姿勢を気にするようになり、体も引き締まった感じです」

とお話してくれました。

早速、長谷川先生のお話を紹介しましょう。

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当たり前のことですが、体は全部一つにつながっています。どこか一部を使っているつもりでも、実際には体のいろいろな部分が動き、筋肉や神経がさまざまに働いています。

そのための中心的役割をするのが「骨盤」です。

骨盤が中心となって私たちの姿勢を保ち、スムーズな動きができるようになっています。骨盤の位置、傾きなどが正常であれば、全身の各部位の動きはスムーズになり、呼吸も楽にすることができます。

ところが、骨盤のバランスが崩れていると、全身のバランスも崩れます。背中、首、股関節などに無理な力が加わり、その状態が長く続くと、肩こり、首や腰、膝などの痛みにつながると容易に想像できます。

骨盤は仙骨(せんつい)、腸骨(ちょうこつ)、恥骨(ちこつ)、坐骨(ざこつ)に代表される複数の骨からできていて、それぞれに大事な役割があります。

・仙骨

骨盤の真ん中にある仙骨は、まさに体の大黒柱。背骨から首、頭蓋骨までを支える重要や役割をしています。仙骨が正しい位置からずれていると、顔のゆがみ、首や肩のこり、腰痛が起きることがあるのです。また、便秘や冷え、生理痛や生理不順、ホルモンバランスの乱れにも関係すると言われています。

・腸骨

腰骨とも呼ばれる骨で、腸を下から支えています。また、膀胱や子宮、卵巣を守る役割もしています。腸骨は開いたり閉じたりして、内臓の機能をサポートしているのですが、腸骨にずれが生じたり、開閉がうまくいかないと、肥満、便秘、不眠などの原因になると言われています。

・恥骨

骨盤の中で、最も前側に位置する骨です。内蔵を守るほか、女性の場合は、妊娠中に胎児を守り、出産時は産道をつくるために緩まる仕組みを持っています。

・坐骨

骨盤の中で最も下部にあります。座ったときに座面に接するのが坐骨です。左右の坐骨で均等に上半身を支えると、座ったときに体には負担がかかりません。しかし、足を組んだり、横座りをするなどして、片方の坐骨に負担をかけると、体の各所に負担がかかり、痛みの原因になってしまいます。

骨盤には、血管やリンパ節、神経などが通っており、骨盤がゆがむことで、それらの流れや機能を阻害することになってしまいます。その結果、関節の痛みやコリ以外にも、むくみや肥満といった悪影響が生じることもあるのです。

ピルビスワークは、骨盤の位置を正しく整えると同時に、骨盤呼吸法もレッスンしていきます。骨盤呼吸は背骨の柔軟性を良くし、自律神経のバランスを整える呼吸で、新陳代謝をあげ、血流も改善します。全身の隅々まで、酸素や水分を行き渡らせ、その循環も良好に。老廃物をデトックする効果も期待できますから、体も心も気持ちよく整えることが可能なのです。

ただし、ピルビスワークスで骨盤調整をしても、日々の生活で骨盤を歪めるような姿勢をとってしまうと、骨盤は元に戻ってしまいます。

・座るときには、骨盤を立ち上げ、背中は反らせない。

・立つときには、片足に重心をかけず、両足に均等に体重をかける。

・バッグは両手で順番に持つようにする。

簡単なことですが、これがなかなか守れないものです。腰痛や膝痛、肩こりで悩まないためにも、ぜひ、この3つの約束は守って欲しいと思います。

また、これからの季節、体を温めることも重要です。レッスンのたびに生徒さんには伝えているのですが、体の深部を温めるようにして欲しいのです。そのために、私が推奨しているのが足のマッサージです。足が温まると、全身の血行が促進されて、体の内部から温めることができます。そうすると、骨盤内を通る血液の流れも改善されて、全身状態を良好に導くことができるのです。

例えば、お風呂の中で以下のようなマッサージをしてみてください。

①足の指と指の間を、手の指を使って広げていく。


②足の指を手でつかみ、かかとに近づけるように内側へ反らせ、足の甲を伸ばし、足の裏に縦アーチをつくる。


③足の両側を手でつかみ、足の裏側に折りたたむようなイメージで、甲を横に広げ、足の裏に横アーチをつくる。

 

④足の指と手の指をからめて、足の指を広げる。

陶板浴は、体の深部から温める効果があると聞きました。テラヘルツ波は遠赤外線よりも深く体の中に入りこみ、血液をさらさらにするようです。足のマッサージに加えて陶板浴を毎日続けたら、骨盤の調整にも一役買いそうですね。

長谷川佳奈子(はせがわ かなこ)先生

日本ピルビスワーク協会認定 1級ピルビスワーカー/中高老年期運動指導士/AEAJ公認アロマテラピーセラピスト

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