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2018-03-24

春はピリピリ痛い帯状疱疹が急増!痛み緩和には体を温めることが大切

皮膚科の先生にお話を聞く機会がありました。

「春は忙しいんだよ」と開口一番。皮膚科と春って、あまり結びつきがないように感じたので、その理由を伺うと・・・

春は帯状疱疹の患者さんが急増します。

と、先生。

そういえば、友人も3月に帯状疱疹になったと言っていました。帯状疱疹と言えば、雅子様も発症されて、大変だったと報道されたことがありましたね。

なぜ、春に帯状疱疹を発症する人が多いのか、そして、そもそも帯状疱疹ってどんな病気なのか、取材させていただいたのでご報告しておきます。

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帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスと同じ、痘・帯状疱疹ウイルスによって発症します。このウイルスに初めて感染したときには、水ぼうそうとして発症します。子どもの頃に全身ブツブツになった記憶のある方もいるでしょう。

水ぼうそうは1〜2週間程度で症状がひくものなのですが、実は、ウイルスそのものは体から消失していません。体内の神経節に潜伏して、じっと静かに息をひそめています。このウイルスが大人になって再び活動を始め、神経を伝って皮膚に表れるのが帯状疱疹の正体です。ですから人から人へ感染するのではなく、自分自身が持っているウイルスによって症状が現れるということになります。

では、どんなときに症状が出てしまうのかというと、疲れやストレスがたまったとき、別の病気で体力が落ちているとき、加齢で免疫力が落ちてきた場合などが、発症のタイミングとしてよく見られます。体が弱っているな〜とウイルスが検知して、活動を始めるのです。

人事異動などがあって、新しい環境での生活がスタートする人の多い春は、ストレスがたまりやすい時期だとも言えます。卒業、新入学、新入社員など、若い人でも、ストレスフルになると発症するので注意が必要です。また、季節の変わり目で寒暖差の激しい時期。通年通しても、免疫力の落ちやすいのが春なのです。ですから、帯状疱疹の患者さんが春にとても多くなるのです。

帯状疱疹の症状は人によってさまざまですが、基本的には体の右側、左側のどちらかに赤い丘状のふくらみや水疱が、神経に沿って帯状に広がります。胸、腕、背中、腰などが表出しやすい部位ですが、顔面や頭部にできる人もいます。

水疱のできた部分は、ピリピリと刺すような痛みがあり、衣服が触れただけで飛び上がるように痛みを感じる人、眠れないほど苦しむ人もいます。逆に、痛みはほとんど感じず、発熱やだるさを訴える人もいます。患部は、症状がやわらぐとともにかゆみにかわり、水疱は乾燥してかさぶたのようになっていきます。

虫さされだと思って放置してしまう人や、頭部に症状が出て脳神経の病気だと勘違いする人もいます。普段、感じたことのないようなピリピリした痛みをおぼえ、水疱ができていたら大至急、皮膚科を受診してください。発症後、できるだけ早く薬を飲むことで、症状を軽くすること、治るまでの期間を短縮することができます。

放っておいても2〜3週間で症状は治まるのですが、医師から指示された期間、服薬を続けることで再発を防ぐことができます。しっかりウイルスを退治しておかないと、再発することもあるので注意が必要です。

春に患者さんが多いのは確かですが、年間通して発症する可能性があります。ゴールデンウィーク開けなども、疲れが出やすい時期ですから、異変を感じたらすぐに受診することを心がけてください。

まれに、左右両側に発疹が現れることがありますが、この場合は、別の病気を併発している可能性が高いので、詳細な検査を受ける必要があります。高齢者が発症すると、命に関わることもあります。また、若い人でも、重症化することがあるので、軽く考えず、しっかり治療するようにしましょう。

発疹が出ている患部を「冷やす」のは絶対にやめてください。できるだけ体を温めることがとても大切です。

患部の痛みをとり、体内の免疫力を上げるためにも、少しぬるめのお風呂でゆっくり温まるようにしましょう。陶板浴を利用するもの良いですね。

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何かとストレスの多い新年度。免疫力を上げて、帯状疱疹を発症しない元気な体でいたいものです。

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