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代謝アップ
2018-05-31 | 代謝アップ, 陶板浴

朝カレーは本当にダイエットに効果があるのか? 香辛料の代謝効果に迫る!

このところ「朝カレーダイエット」が話題を集めています。朝、カレーを食べると新陳代謝が上がり、減量につながるというのです。

タレントのバービーさんがテレビ番組の企画で「朝カレーダイエット」を実践したところ、85日間で体重マイナス20キログラム以上、体脂肪もマイナス11%以上を達成したそうです。食事は「朝ごはんをカレーと200グラムのご飯にする」以外は、昼と夜は何を食べてもOK。ただし、腹八分目までというのが条件だったようです。

後半はエクササイズも追加していたようなので、朝カレーだけでやせたというのは言い過ぎかもしれませんが、ともかく、朝食をカレーにしたことで、減量が達成できたというのは、驚くべき話です。

では、カレーには本当に新陳代謝をアップさせる効果があるのでしょうか。フードアナリストの内藤朋子先生に伺ってみました。

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カレーが代謝に良いと言われるのは、他種類の香辛料が使われているからです。

たとえば、唐辛子には「カプサイシン」という成分が入っています。ピリッとした辛味のもとになるものですが、カプサイシンを摂取すると脳内で「アドレナリン」というホルモンが分泌されることがわかっています。アドレナリンは交感神経を働かせ、体温を上昇させ発汗を促します。すると、脂肪をエネルギーに変換する代謝が盛んに行われ、脂肪が燃焼するという仕組みです。

他にも、カレーに使われる代表的な香辛料の中には、代謝をアップするものがたくさんあります。ターメリック(うこんとも呼ばれます)は唐辛子と同じように脂肪を燃やし、肝臓の機能を高めることで代謝を上げます。

カルダモンは、体を温めることで有名なショウガ科の一種で、整腸や解毒作用によって、体内の毒素を排出する助けをしてくれます。また、気持ちをリラックス効果もあると言われています。

強い香りと、苦味や辛味が特徴のクミンは、食欲の増進と消化促進に効果があります。古代エジプト時代から、美容と健康のために使われてきたスパイスで、近年はコレストロールの抑制にも関与しているのではないかと言われています。

甘みと香りのスパイスであるクローブは、抗酸化作用があり、血流を良くすることでも知られていますし、胃腸を整え、内側から体をポカポカと温める効果もあります。

カレー作りでは、カラムマサラを使用する人も多いと思いますが、ガラムマサラは、シナモン、クローブ、ナツメグ、コショウ、ローリエなどを調合したもので、ものによって配合が異なります。ですから効能は一定ではありません。

これらの香辛料が使われたカレーであれば、新陳代謝を上げる効果は得られて当然です。食べた直後から汗が吹き出す人や、消化が良くなり便通が促される人もいるはずです。ただし、香辛料の取り過ぎには注意が必要です。代謝がいっきに上がり、その後急降下するのは体にとって負担になります。香りと味を楽しむために、適量を使用するようにしてください。

市販の「ルウ」にも香辛料は入っているので、代謝という面だけを見れば、効果を得ることはできると思います。しかし、ルウは油脂を大量に使用しているので、毎朝食べるには不向きかもしれません。

もし、朝カレーを実践するなら、自身でスパイスを調合して、味と香りに変化をつけて、飽きないようにするのが良いでしょう。また、香辛料は食欲を増進させるので、食べ過ぎには注意してください。白米は200グラムくらいを目安に。玄米や雑穀米を取り入れてみるのもおすすめです。

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内藤朋子先生

フードアナリスト。特別な材料を使わず、誰でも簡単に作れるメニューを提案している。食育、アンチエイジング料理など、「美と健康」を意識したレシピに定評あり。ブログ『おいしい便り』も好評。食材や料理、先生のおすすめのお店などが紹介されています。

https://torinomama.exblog.jp