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自律神経
2018-04-25 | 自律神経, 陶板浴

妊活中に最も大切なのは「冷え」対策

多くの女性が「冷え」に悩まされていますが、妊活中の方は、特に「冷え」を改善する必要があると話すのは、自律神経に詳しい医学博士の新井幸吉先生です。

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女性に冷え性が多い原因は、筋肉量が少なく、血液を運ぶポンプの力が弱い点にあります。また、生物的に男性に比べて、血管が細いため、血液の流れる量が少なくなりがちです。本人は、体の末端で冷えを感じやすいのですが、体の深部も「冷え」を起こし、内臓の機能や、神経の働きにも影響が出ていることがあります。

「冷え」が不妊の原因の一つになることは知られていますが、その仕組みは、ホルモンバランスに関係します。

通常、健康な女性には約28日のサイクルで生理が訪れます。「性周期」とも呼ばれるこのサイクルは、卵巣から分泌される2種類の女性ホルモン、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の働きによってコントロールされているのです。

エストロゲンは排卵期に向けて、妊娠しやすい体をつくる役割をしています。子宮頸管に粘液を分泌して、精子が子宮腔内に入りやすいようにし、子宮内膜をふかふかのベッドに整えて受精卵が着床しやすいように準備をしています。

性周期の5日ごろに脳から「卵胞刺激ホルモン」が分泌されると、卵巣のエストロゲンの分泌量が上昇を始めます。その司令を受けて、卵巣では卵胞を成長させる卵胞刺激ホルモンが上昇を始めます。その分泌量がピークに達すると、脳から「黄体形成ホルモン」が大量に分泌され、卵巣に排卵を起こさせるのです。

プロゲステロンはエストロゲンとは逆の働きをします。排卵期が終わった子宮内膜をはがしてきれいにし、精子が侵入しにくいように子宮頸管の分泌液を減らし、月経へとつなげていきます。

こうしたホルモンのサイクルが整っていることで、排卵期を中心に妊娠しやすい体が保たれることになります。

では、一連のホルモン分泌をコントロールしているのは、体のどこになるのでしょうか。

それが「自律神経」です。

自律神経は無意識に働く神経で、呼吸、血圧、血流、鼓動、発汗、消化などを、無意識のうちにコントロールする神経です。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」という二つの神経があり、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキのように働きをします。昼間は感神経が優位に、夜になると副交感神経が優位になることで、日中は活動的、夜間はリラックするように、身体をコントロールしています。

交感神経と副交感神経はシーソーのようにバランスをとっているのですが、このバランスが乱れると体にはさまざまな不具合が起きます。日中にだるさや眠気を感じ、集中力が維持できないとか、夜、ぐっすり眠れないという悩みの原因に、自律神経が関与していることは少なくありません。

ホルモンの分泌を担うのも自律神経の大きな役割の一つです。

妊娠しやすい体をつくるには、ホルモンが正しく分泌されていなければなりませんから、自律神経が整っていることがとても重要なことになります。

ところが、最近の女性は、自律神経が乱れやすい状態の人がとても多いのです。そこで、今回は、女性のための自律神経を整える方法をいくつかご紹介したいと思います。

  • 朝、目覚めたらコップ一杯の常温の水を飲む
  • 3食を決まった時間に食べる
  • 冷たい飲料を飲みすぎない
  • 樹木の多い場所を散歩する
  • 砂糖(甘いもの)をとりすぎない
  • クーラーの効いている場所では、手首、足首、首元を冷やさない
  • 座りっぱなしの時間を短くする
  • 入浴時、必ず湯船につかる
  • 夕食は布団に入る3時間前までにすませる
  • 就寝前にスマホやパソコンの画面を見ない
  • 就寝時、締め付け感のある服を着ない
  • 最低6時間以上は睡眠をとる

難しいことではありません。日々の生活の中で、少し気をつけるだけで、自律神経のバランスは良い方向に整っていきます。

自律神経が整ってくると、体温が自然にアップしてきます。新陳代謝が良くなるので、体内がいつもフレッシュな状態を保てるようになります。逆に自律神経が乱れて体が冷えていると、血行不良で子宮の血行にも影響が及びます。また、ホルモンの分泌が不足するために、生理終わっても、子宮内膜が子宮に残り、子宮内膜症や子宮筋腫を起こし、妊娠しづらい体になってしまうこともあるのです。

不妊の原因は、自律神経の乱れによる「冷え」だけというわけではありませんが、自律神経は本能に近い神経です。ですから、自律神経がより自然な状態で働くことは、人間が本来持っている体の能力を発揮しやすい状態に導くことができます。

仕事が多忙で睡眠時間が短くなっている、バランスの良い食事がとれないといったことは、動物としての本能を抑制する結果になってしまいます。赤ちゃんが欲しいと思ったら、リラックスして、本能を呼び覚ますような生活をしてみることがおすすめです。

私の患者さんの中には、不妊治療を丸3年続けても妊娠に至らなかったというのに、不妊治療をあきらめて、週末に森林浴をするようになったら、数か月で妊娠した方がいます。流行のパワースポット巡りをするのもいいかもしれません。

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新井先生ありがとうございました。

妊活には「冷え」の解消が欠かせない。そして、体を温めるには自律神経を整える生活習慣が大切なのですね。

陶板浴も自律神経を整えるには最高のアイテムだと新井先生からお墨付きをいただきました。妊活中の方、ぜひ試してみてください。

「寒くなると膝が痛い」原因は関節包の冷えにある

腰痛、肩こり、膝の痛みなど、原因のはっきりしない痛みで悩んでいる人にとって、冬はやっかいな季節です。気温が低くなると、温かい季節と比べて、痛みが断然増して感じられるのはいったいどうしてなのでしょうか。

整形外科が専門で、自律神経の働きに詳しい医療法人永光会理事長の新井幸吉先生に「膝の痛みの原因」について、お話を伺いました。

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ご存知の通り、人間は恒温動物です。

本来であれば、食事をして体内でエネルギーをつくっているわけですから、体温が上がり続けてもおかしくないのですが、健康体であれば平熱を保てる。これは、体内でつくられた熱を、皮膚から放射しているからです。

では寒い時期に、夏場と同じように熱を放射し続けたらどうなるでしょうか。

当然ですが、身体から余分に熱が奪われて、体温が下がってしまいます。そこで、生きるための基本的な活動を司る「自律神経」が働くことになります。

自律神経は、体温が奪われないようにするために、交感神経を活発にします。交感神経が優位になると、血管がキュッと締り、血液を流す量が少なくなります。そのために、筋肉は活発に動くことができなくなり、手や足がかじかむようになります。また、皮膚下を流れる血液量が少なくなるために、皮膚の色が白っぽく見えるようにもなります。

同時に、寒さに耐えようとすると、身体を縮こませるようにしますが、あれは、身体の表面積を小さくして、できるだけ体温が放出されないようにする自己防衛本能の現れのひとつです。

こうした寒いときに起こる身体の反応が、腰、膝、肩などの痛みを助長する大きな原因になっています。

血液は新鮮な酸素と栄養を運び、老廃物を除去する働きをしていますから、血流が滞ると、老廃物が身体のあちこちに置き去りにされた状態になります。老廃物は筋肉を硬くして、身体の動きを妨げると同時に、痛みを誘発する物質を放出します。また、十分な栄養が運ばれてこないために、筋肉の栄養不足が起きて痛みを引き起こすことにもなります。

つまり、「寒い=痛みが増す」のは、血流の悪化が大きな原因となっているわけです。

さて、今回は膝の痛みということですが、「歩くと膝が痛い」「動かすと膝が痛い」という人の場合、「関節包」と呼ばれる部分が硬くなっていることが多々あります。関節包は膝の関節全体を守る、ラップ状の組織で、膝がなめらかに動くために欠かせない部分です。この組織の中には、痛みを感じる神経が張り巡らされていて、硬くなると痛みを感じやすくなってしまいます。

◉関節包が硬くなる原因は次のふたつです。

加齢

寒さ

関節包が硬くなっているかをチェックするのはとても簡単。仰向けに寝て、両足を伸ばします。そこから片足の膝を曲げ、かかとがお尻につけば関節包の柔軟性に問題はありません。しかし、かかとがお尻に届かない場合は、関節包が硬くなっている可能性があります。膝の裏を伸ばすストレッチを行うとともに、膝を温めてあげましょう。入浴はもちろん、膝にゆるめのサポーターをするのも効果的です。もちろん、陶板浴で温めるのも良いと思います。

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新井先生ありがとうございました。関節包の硬さは夏と冬では、同じ人でも変化があるそうです。痛みに苦しまないためにも、身体を常に温めることが大事なのですね。

銀座の精神科医が解説。冷えが原因で「うつ病」や「パーキンソン病」を発症する


秋が深まり、急に寒くなってきました。
これからの季節、精神科には「眠れない」「胸が苦しい」「会社に行かれない」と訴える患者が増えるのだそうです。

銀座でメンタルクリニックを経営するドクターにお話を伺いました。

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秋から冬にかけて、「うつ病」の症状を訴える人が多くなります。「冷え」がその原因の一つになっていることは間違いありません。

身体が冷えると、血管が縮まり、血流が滞りやすくなります。
血流が悪くなると、血液がドロドロになり、血管が詰まったり、血管が狭くなり、生活習慣病を始めとする病気にかかりやすくなるのです。

それに、体温が1度下がると、免疫力は30%も落ちると言われていますから、身体が冷えることで抵抗力を失い、病気の罹患率も高くなると考えらます。

血流の悪化は、内蔵だけでなく、脳にも大きなダメージを与えることがわかってきました。脳の血管が萎縮すると、当然ですが、脳内でも血液が不足します。脳には非常に細かい血管がたくさんめぐっていますが、毛細血管の先端まで血液が循環しなければ、何かしらの障害が起こってしまうことは、たやすく想像できます。

それによって、うつ病や認知症、パーキンソン病などの、脳が原因となる病気を発症することがあるのです。やる気が起きないとか、眠れないといった症状があれば、なるべく早く精神科を受診してもらいたいですね。

急激に冷えてくる季節は、特に注意が必要です。自分ではそれほど冷えていると思っていなくても、寒暖差で自律神経のバランスが崩れていると、血流や血圧に悪影響が生じていることがあります。

また、仕事で座りっぱなしの方や、立ちっぱなし方は、下半身に血液が集まりやすいですし、女性の場合、ストッキングだけといった薄着の状態で一日中過ごすために冷えは思いのほか強くなっています。ひざかけを使ったり、暖性のあるタイツを着用するなど、冷やさない工夫が大切です。

効率良く、全身の血流をアップさせるには、ふくらはぎを温めると良いでしょう。ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれますが、下半身から心臓に血液を戻すポンプの役目をしています。ふくらはぎが温まることで、全身の血行を促し、脳への血流も改善することができるのです。

できればレッグウォーマーやハイソックスなどを利用するのがおすすめですが、日中は仕事で服装に制限がある人は、休憩時間にカイロなどでふくらはぎを温めてみましょう。休日であれば、のんびり足湯をすると、副交感神経が刺激されてリラックスできます。入浴時には、ふくらはぎを下から上へ優しくマッサージしてください。リンパの流れを改善しできます。マッサージは力強く行う必要はありません。ソフトタッチが基本です。

ただし、温めると言っても、頭そのものを直接温めることのは厳禁です。頭を温めすぎると、交感神経が極端に優位になってしまいます。その結果、血圧の急上昇や、極端に呼吸が早くなり、頭痛やのぼせの原因になってしまいます。

冷えを解消するには、血管を温めることが最も重要な事です。ですから、体内の深部まで温かさが伝わる陶板浴は冷えに対して大変効果が高いと考えられます。入浴と違って、湯冷めをすることがないので、時間を選ばず利用できるのも良いですね。

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冷えと精神疾患に大きな関連性があったとは驚きでした。血管が温まることで脳も健康になるのですね。

2017-09-27 | 自律神経, 陶板浴

「秋バテ」は自律神経の乱れが原因。涼しくなっても身体がだるい人は要注意!

「夏バテ」はみなさんも知っての通りですが、「秋バテ」があるというのはご存知でしょうか。

9月も中旬を過ぎると朝晩涼しくなり、クーラーをつけずに夜、眠れるようになり気持ち良いですね。しかし、ぐっすり眠ったはずなのに・・・

目覚めたときに疲れが取れていない。
食欲がわかない。
一日中だるい。

そんな症状があるとしたら・・・「秋バテ」になっているかもしれません。過ごしやすい季節になったというのに、身体が不調を起こすのはなぜでしょうか? 『生涯健康に暮らしたければ「自律神経」を整えなさい』の著書でもある、医学博士新井幸吉先生にお話を伺う機会がありました。

Q:「夏バテ」と「秋バテ」の原因は違うのですか?
A:基本的にはどちらも「自律神経の乱れ」によって、体調不良を起こすものです。

Q:自律神経ってなんですか?
A:自律神経は、脈拍や血圧、消化活動など、私たちが意識してコントロールすることのできない生命を維持するための神経です。アクティブな「交感神経」とリラックスの「副交感神経」がバランス良く働くことで、私たちの身体は、季節や時刻に合わせた活動ができています。夜は眠くなり、朝目覚める。食事の時間にはお腹が空いて、暑くなれば汗が出る。そういった「当たり前」に行われる身体の働きは、自律神経が整っていなければできません。

Q:「秋バテ」が起きるメカニズムを教えてください
A:「夏バテ」は暑さが主な原因で起こります。水分補給が足りずに脱水を起こしたり、夜の睡眠が浅くなることで自律神経が乱れて体調不良を起こすのです。それに対して「秋バテ」が起きる第一の原因は「冷え」による自律神経の乱れにあると考えられます。

Q:秋はまだ暑さも残るのに「冷え」が起きるのですか?
A:夏は冷たい飲み物をたくさん摂取し、お風呂もシャワーだけですませる方が多いと思います。その夏の習慣を秋になっても、つい続けてしまうと自律神経の乱れが起こりやすくなってしまうのです。9月中旬を過ぎると、日中は真夏日になったとしても、夜は過ごしやすくなってきます。気候に順応するためには、身体を冷やさないこと、もっと言えばしっかり温める必要があります。

A:「秋バテ」を予防する「冷え対策」を教えてください。
Q:抑えて欲しいポイントは次のようなことです。
・ お風呂では湯船に必ずつかる。
・ 冷たい飲み物はやめて、できるだけ温かい飲料や食品を摂る。
・ 座ったまま、立ったままの仕事の方は、下半身が冷えないようにする。

A:陶板浴は「秋バテ」対策になりますか?
Q:身体を深部から温めるという意味では、理にかなっています。とくに、平熱の低い方は自律神経が乱れやすい傾向にありますから、湯船につかる、足湯をする、陶板浴を利用するといった方法は「秋バテ」対策になると思います。

新井先生、お忙しい中、お話を聞かせてくださりありがとうございました。ほかにも自律神経のお話をたくさん聞かせていただいたので、また改めてご報告します!

「だるい」「疲れがとれない」「胃腸の調子が悪い」自律神経を整える朝の5つの習慣

頭痛、肩こり、めまい、耳鳴り、便秘や下痢、疲れが取れないなど、病院へ行くほどではないけれど、いつもどこか調子が悪く、気分が滅入ると嘆いている人は意外に多いもの。

いわゆる「不定愁訴」と呼ばれる「何となく不調」の多くは、自律神経の乱れによって起きていると語るのは、医療法人永光会理事長新井幸吉先生です。

新井先生は最小限の薬でつらい症状を癒すことを提唱し「最高のかかりつけ医」と呼ばれる存在です。病院に行くまでではないけれど、つらい症状を何とかしたい人にとって必見の「自律神経の整え方」を教えていただきました。

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自律神経は身体を裏でこっそり操る役目をする神経です。私たちは眠っている間でも呼吸はしますし、血流が止まることもありません。食べたものは意識しなくても胃腸が働き、消化吸収されます。こうした無意識のうちに身体をコントロールするのが自律神経の役割です。

自律神経は「交感神経」「副交感神経」という二つの神経から成り立っています。交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキのように働きます。時間帯や状況、季節や環境に合わせて、どちらかが力を強めると、もう一方は力を弱めるというようにバランスを取っているのが大きな特徴です。

大まかにいえば昼間は感神経が優位に、夜になると副交感神経が優位になることで、日中は活動的、夜間はリラックするように、身体をコントロールしています。このバランスが乱れて、日中に副交感神経が優位な時間帯が長く続くと、だるさや眠気を感じて元気に活動できません。逆に、夜になって交感神経が働き過ぎてしまうと、眠れないとか、熟睡できないという悩みを抱えてしまうのです。

二つの神経が正しく働かず体調不良を起こすことを「自律神経が乱れる」と言います。表れる症状は人それぞれですが、症状を放っておくと大きな病気につながってしまう危険性もあります。病気というほどではないけれど、体調がすぐれないという人は、自律神経を整える工夫を日常生活に加えてみてください。

朝の習慣で自律神経を整える方法をいくつか伝授しましょう。

その1 朝日を浴びる
朝、起きたらまずカーテンをあけてください。そして日の光をたっぷり浴びましょう。睡眠を司るホルモン、メラトニンの分泌が抑制され、交感神経のスイッチが入ります。活動を抑えられたメラトニンの分泌は、14〜15時間後に再び開始されます。その頃になると、メラトニンの働きによって自然に「眠い」と感じることができます。夜の眠りが浅いと感じている人は、朝の日光をたっぷり浴びるようにしましょう。

その2 布団の中でストッレチ
目覚めたばかりの身体は副交感神経優位の状態です。いきなり起き上がらずに、身体の筋肉をゆっくり目覚めさせる必要があります。手足を伸ばしたり、膝の曲げ伸ばしをしたり、気持ち良いと思うストレッチを1〜2分行ってから起き上がるようにしましょう。交感神経と副交感神経のスイッチの切替は「ゆるやかに」が基本です。ジョギングやウォーキングが習慣になっている人であっても、まずは布団の中でストレッチをすることが、自律神経を整えるポイントになります。

その3 コップ1杯の水を飲む
あまり知られていないことですが、食べ物を消化するのは夜眠っている間です。夜、副交感神経が優位になっていれば消化が順調に進み、朝、目覚めたときには、胃の中はきれいな状態です。そこへ、いきなり冷たい飲み物や、固形物の食事を入れてしまうと、胃に負担をかける可能性があります。まずは胃に優しい常温の水を入れてあげましょう。とくに、前の晩にアルコールを飲みすぎたり、便秘になっている場合は、飲む水を硬水のミネラルウォーターに変えてみてください。体内の塩分調整ができて、体調が整いやすくなります。

その4 朝、身体を温める
眠っている間に、体温は下がる傾向にあります。交感神経のスイッチを入れるためにも、朝、身体を温めるのは有効です。お風呂に入るなら41℃くらいのお湯に3分間つかると良いのですが、陶板浴を利用するのもおすすめです。10分程度陶板浴でリラックスしてから朝ごはんと食べると、消化活動もスムーズになります。

その5 朝食はフレッシュ野菜と発酵食品
朝、一口目に食べる食材は必ず野菜、できれば生のものにしましょう。フレッシュ野菜ジュース、サラダ、漬物、グリースムージーなどを最初に食べることで代謝が良くなり自律神経を整えやすくなります。また、腸内環境を整える発酵食品もおすすめです。眠っている間の消化活動では、腸内の善玉菌をたくさん使っています。その補充をするためにも、善玉菌を豊富に含んだ食材を摂ると良いでしょう。納豆、味噌、チーズ、キムチ、ヨーグルトなどがおすすめです。

新井先生、貴重なお話をありがとうございました。次回は「自律神経を整える、夜の習慣」についても、ぜひ教えてください。