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有機野菜
2017-12-31 | 有機野菜, 陶板浴

1月7日は人日の節句。七草粥で胃腸をいたわろう!

新春の7日に食べると良いとされる「七草粥」

スーパーの野菜売り場でも、「七草セット」として売られていて、縁起物のイメージがあります。子どもの頃に、教育番組で「ごぎょう はこべら…」と、意味もわからず七草の名を覚えた人もいるかもしれません。

七草は、春一番に芽吹く草を食べることで邪気をはらい、無病息災を祈る意味があると言われています。

季節の節目の日を「節句」と呼び、年に5回の節句がありますが、1月7日もその一つ。「人日(じんじつ)の節句」という節目の日に当たります。「人日」というのは、中国に昔からある日にちの考え方に由来していて、人を大切にするという意味があります。この日に7種類の野菜を入れた汁物を食べて無病息災を祈る習慣は、中国の唐の時代にはあったとされています。

日本にも、平安時代には7種類の野菜を食べる風習が伝わり、江戸時代には将軍の胸式行事として、「人日の節句」が祝われるようになり、その祝いの一つとして、7種類の野菜を入れた粥を食べるようになったと言われています。

「人日」は、新年で最初にツメを切ると良い人もされています。七草を浸した水に指を浸し、ツメを柔らかくしてから切ると、その年は風邪をひかないのだそうです。

七草は春夏秋冬、それぞれの季節ごとにありますが、1月7日に食べるのは「春の七草」。昔は地方ごとに七草の種類は異なっていたという説もありますが、現在は以下の7種類が春の七草とされています。

 

芹(せり)

特徴:湿地や川辺に生え、白い小さな花をつける

効能:食欲増進、解熱、整腸、利尿、増血

言葉の意味:競り勝つ

 

薺(なずな)

特徴:畑や道端に生える。アブラナ科でペンペン草とも呼ばれる

効能:利尿、解熱、止血作用

言葉の意味:なでて汚れを除く

 

御形(ごぎょう)

特徴:母子草(ハハコグサ)が正式な名前。キク科の越年草で道端などに生える

効能:風邪予防、咳止め

言葉の意味:仏体

 

繁縷(はこべら)

特徴:ナデシコ科で道端に生え、白い小さな花をつける

効能:歯の鎮痛、利尿、消炎

言葉の意味:繁栄がはびこる

 

仏の座(ほとけのざ)

特徴:田平子(たびらこ)とも呼ばれる。キク科で田や畦に生える

効能:胃腸増強、食欲増進

言葉の意味:仏の安座

 

菘(すずな)

特徴:カブの呼び名。

効能:消化促進、美白

言葉の意味:神を呼ぶための鈴

 

蘿蔔(すずしろ)

特徴:大根の呼び名。

効能:風邪予防、消化促進、美肌

言葉の意味:汚れなき清白

 

やわらく炊いた粥に、消化を促進し、胃腸を整える草を入れる。正月のご馳走で疲れた胃腸をいたわる、体に優しい風習だと言えそうです。

七草をお粥に入れる際は、水洗いしたものを熱湯で1分ほど下茹でします。塩を少々加えると色鮮やかになりますし、アクを抜くことができます。すずな(カブ)とすずしろ(大根)の身を利用する場合は、薄切りにするとすぐに火が通ります。

熱々のお粥を、ふーふー言いながら食べると、身体の内側からポカポカしてくるものです。胃腸をリセットするためにも、日本古来の風習を実践して、新しい年も体温37度を目指していきましょう。

「だるい」「疲れがとれない」「胃腸の調子が悪い」自律神経を整える朝の5つの習慣

頭痛、肩こり、めまい、耳鳴り、便秘や下痢、疲れが取れないなど、病院へ行くほどではないけれど、いつもどこか調子が悪く、気分が滅入ると嘆いている人は意外に多いもの。

いわゆる「不定愁訴」と呼ばれる「何となく不調」の多くは、自律神経の乱れによって起きていると語るのは、医療法人永光会理事長新井幸吉先生です。

新井先生は最小限の薬でつらい症状を癒すことを提唱し「最高のかかりつけ医」と呼ばれる存在です。病院に行くまでではないけれど、つらい症状を何とかしたい人にとって必見の「自律神経の整え方」を教えていただきました。

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自律神経は身体を裏でこっそり操る役目をする神経です。私たちは眠っている間でも呼吸はしますし、血流が止まることもありません。食べたものは意識しなくても胃腸が働き、消化吸収されます。こうした無意識のうちに身体をコントロールするのが自律神経の役割です。

自律神経は「交感神経」「副交感神経」という二つの神経から成り立っています。交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキのように働きます。時間帯や状況、季節や環境に合わせて、どちらかが力を強めると、もう一方は力を弱めるというようにバランスを取っているのが大きな特徴です。

大まかにいえば昼間は感神経が優位に、夜になると副交感神経が優位になることで、日中は活動的、夜間はリラックするように、身体をコントロールしています。このバランスが乱れて、日中に副交感神経が優位な時間帯が長く続くと、だるさや眠気を感じて元気に活動できません。逆に、夜になって交感神経が働き過ぎてしまうと、眠れないとか、熟睡できないという悩みを抱えてしまうのです。

二つの神経が正しく働かず体調不良を起こすことを「自律神経が乱れる」と言います。表れる症状は人それぞれですが、症状を放っておくと大きな病気につながってしまう危険性もあります。病気というほどではないけれど、体調がすぐれないという人は、自律神経を整える工夫を日常生活に加えてみてください。

朝の習慣で自律神経を整える方法をいくつか伝授しましょう。

その1 朝日を浴びる
朝、起きたらまずカーテンをあけてください。そして日の光をたっぷり浴びましょう。睡眠を司るホルモン、メラトニンの分泌が抑制され、交感神経のスイッチが入ります。活動を抑えられたメラトニンの分泌は、14〜15時間後に再び開始されます。その頃になると、メラトニンの働きによって自然に「眠い」と感じることができます。夜の眠りが浅いと感じている人は、朝の日光をたっぷり浴びるようにしましょう。

その2 布団の中でストッレチ
目覚めたばかりの身体は副交感神経優位の状態です。いきなり起き上がらずに、身体の筋肉をゆっくり目覚めさせる必要があります。手足を伸ばしたり、膝の曲げ伸ばしをしたり、気持ち良いと思うストレッチを1〜2分行ってから起き上がるようにしましょう。交感神経と副交感神経のスイッチの切替は「ゆるやかに」が基本です。ジョギングやウォーキングが習慣になっている人であっても、まずは布団の中でストレッチをすることが、自律神経を整えるポイントになります。

その3 コップ1杯の水を飲む
あまり知られていないことですが、食べ物を消化するのは夜眠っている間です。夜、副交感神経が優位になっていれば消化が順調に進み、朝、目覚めたときには、胃の中はきれいな状態です。そこへ、いきなり冷たい飲み物や、固形物の食事を入れてしまうと、胃に負担をかける可能性があります。まずは胃に優しい常温の水を入れてあげましょう。とくに、前の晩にアルコールを飲みすぎたり、便秘になっている場合は、飲む水を硬水のミネラルウォーターに変えてみてください。体内の塩分調整ができて、体調が整いやすくなります。

その4 朝、身体を温める
眠っている間に、体温は下がる傾向にあります。交感神経のスイッチを入れるためにも、朝、身体を温めるのは有効です。お風呂に入るなら41℃くらいのお湯に3分間つかると良いのですが、陶板浴を利用するのもおすすめです。10分程度陶板浴でリラックスしてから朝ごはんと食べると、消化活動もスムーズになります。

その5 朝食はフレッシュ野菜と発酵食品
朝、一口目に食べる食材は必ず野菜、できれば生のものにしましょう。フレッシュ野菜ジュース、サラダ、漬物、グリースムージーなどを最初に食べることで代謝が良くなり自律神経を整えやすくなります。また、腸内環境を整える発酵食品もおすすめです。眠っている間の消化活動では、腸内の善玉菌をたくさん使っています。その補充をするためにも、善玉菌を豊富に含んだ食材を摂ると良いでしょう。納豆、味噌、チーズ、キムチ、ヨーグルトなどがおすすめです。

新井先生、貴重なお話をありがとうございました。次回は「自律神経を整える、夜の習慣」についても、ぜひ教えてください。