toggle
精神疾患

銀座の精神科医が解説。冷えが原因で「うつ病」や「パーキンソン病」を発症する


秋が深まり、急に寒くなってきました。
これからの季節、精神科には「眠れない」「胸が苦しい」「会社に行かれない」と訴える患者が増えるのだそうです。

銀座でメンタルクリニックを経営するドクターにお話を伺いました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

秋から冬にかけて、「うつ病」の症状を訴える人が多くなります。「冷え」がその原因の一つになっていることは間違いありません。

身体が冷えると、血管が縮まり、血流が滞りやすくなります。
血流が悪くなると、血液がドロドロになり、血管が詰まったり、血管が狭くなり、生活習慣病を始めとする病気にかかりやすくなるのです。

それに、体温が1度下がると、免疫力は30%も落ちると言われていますから、身体が冷えることで抵抗力を失い、病気の罹患率も高くなると考えらます。

血流の悪化は、内蔵だけでなく、脳にも大きなダメージを与えることがわかってきました。脳の血管が萎縮すると、当然ですが、脳内でも血液が不足します。脳には非常に細かい血管がたくさんめぐっていますが、毛細血管の先端まで血液が循環しなければ、何かしらの障害が起こってしまうことは、たやすく想像できます。

それによって、うつ病や認知症、パーキンソン病などの、脳が原因となる病気を発症することがあるのです。やる気が起きないとか、眠れないといった症状があれば、なるべく早く精神科を受診してもらいたいですね。

急激に冷えてくる季節は、特に注意が必要です。自分ではそれほど冷えていると思っていなくても、寒暖差で自律神経のバランスが崩れていると、血流や血圧に悪影響が生じていることがあります。

また、仕事で座りっぱなしの方や、立ちっぱなし方は、下半身に血液が集まりやすいですし、女性の場合、ストッキングだけといった薄着の状態で一日中過ごすために冷えは思いのほか強くなっています。ひざかけを使ったり、暖性のあるタイツを着用するなど、冷やさない工夫が大切です。

効率良く、全身の血流をアップさせるには、ふくらはぎを温めると良いでしょう。ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれますが、下半身から心臓に血液を戻すポンプの役目をしています。ふくらはぎが温まることで、全身の血行を促し、脳への血流も改善することができるのです。

できればレッグウォーマーやハイソックスなどを利用するのがおすすめですが、日中は仕事で服装に制限がある人は、休憩時間にカイロなどでふくらはぎを温めてみましょう。休日であれば、のんびり足湯をすると、副交感神経が刺激されてリラックスできます。入浴時には、ふくらはぎを下から上へ優しくマッサージしてください。リンパの流れを改善しできます。マッサージは力強く行う必要はありません。ソフトタッチが基本です。

ただし、温めると言っても、頭そのものを直接温めることのは厳禁です。頭を温めすぎると、交感神経が極端に優位になってしまいます。その結果、血圧の急上昇や、極端に呼吸が早くなり、頭痛やのぼせの原因になってしまいます。

冷えを解消するには、血管を温めることが最も重要な事です。ですから、体内の深部まで温かさが伝わる陶板浴は冷えに対して大変効果が高いと考えられます。入浴と違って、湯冷めをすることがないので、時間を選ばず利用できるのも良いですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

冷えと精神疾患に大きな関連性があったとは驚きでした。血管が温まることで脳も健康になるのですね。